「親孝行」と「うちの子孝行」──ペットたちへの感謝を形にする

はじめに
今日、11月22日は「わんわん」「にゃんにゃん」の語呂合わせから、ペットたちに感謝する日とされています。
私が関わっている「凛としておだやかに」では、ペット終活について考えるワークショップを開催し、大切なペットとの時間をどう過ごすかを考える機会を提供しています。
そんな活動をしている中で、ふと「親孝行」との共通点に気がつきました。
実は、今年の夏に私の父が脳梗塞で入院しました。その時の経験から、「当たり前にいる存在が、当たり前ではなくなる」ことの怖さを知り、それをきっかけに親孝行を意識するようになったのです。そして、ふと「ペットとの関係も同じなのでは?」と思うようになりました。
この記事では、親孝行の大切さ、そしてペットに対しても「孝行」することの大切さについてお話ししたいと思います。
父の入院と「当たり前が当たり前ではなくなる」瞬間
今年の夏、私の父が突然、脳梗塞で倒れました。
つい数分前まで、テレビを見ながら転寝をしていた父。何気なく声をかけると、言葉がうまく出てこず、慌てて救急車を呼びました。幸い、発見が早かったため後遺症もなく、今では以前と変わらない生活を送れています。
しかし、あのとき救急隊の方が父に向かって「この人が誰か分かりますか?」と聞いたとき、父がすぐに答えられなかった瞬間、心臓が押しつぶされるような恐怖に襲われました。
私はもう三十代半ば。それでも、「両親はいつまでも元気でそばにいる」とどこかで思っていました。でも、それは錯覚だったのです。
この出来事をきっかけに、私は意識的に親孝行をするようになりました。
- 二十年ぶりに家族旅行へ出かけた
- 一緒に写真を撮るようになった
- 「ありがとう」をちゃんと伝えるようになった
親は、子どもにとって「生まれたときからそこにいる存在」ですが、確実に先に歳をとり、いつかは別れが来る。それなら、できる限りの親孝行をしたいと思うようになりました。
ペットにも「孝行」があっていいのでは?
そんな日々を送る中で、「ペット終活」について考える機会がありました。
ペットの寿命は、人間よりもずっと短いです。分かってはいるけれど、いざ別れが近づくと「もっとこうしてあげればよかった」と思う飼い主さんは多いものです。
でも、そもそも「孝行」とは何でしょうか?
辞書には、**「親を大切にするのと同じように、誰かを大切に扱うこと」**とあります。
つまり、ペットにも孝行していいのではないでしょうか?
私たちにとってペットは「家族」です。ならば、親孝行と同じように「うちの子孝行」も大切なのではないでしょうか。
ペットへの孝行=「うちの子孝行」のアイデア
では、ペットに対して「孝行する」とはどういうことなのでしょう?
🐶 犬孝行(わんこうこう) 🐶
- いつもより長めにお散歩をしてみる
- 一緒に旅行やドッグランに行く
- たくさん写真を撮る
🐱 猫孝行(にゃんこうこう) 🐱
- いつもよりブラッシングを長めにしてあげる
- お気に入りのおもちゃでたくさん遊んであげる
- のんびり一緒に昼寝をする
たったこれだけのことでも、ペットにとっては「大好きな飼い主と過ごせる幸せな時間」になります。
うちの子孝行とは、「いつもそばにいてくれてありがとう」と伝えること。
この意識を持つことが、ペット終活の第一歩になるのではないでしょうか?
おわりに
親孝行も、ペット孝行も、「できるときにする」のが大切です。
当たり前のようにそばにいる存在が、当たり前でなくなる日は、いつか必ず来ます。だからこそ、一日一日を大切に、感謝を伝えていきたいですね。
「うちの子孝行」、あなたも始めてみませんか?